「スマートフォンは若い人のもの」というイメージはすでに過去のものです。最新の調査では、60代のスマホ所有率は9割を超え、70代でも8割を超えています。さらに、政府統計によれば65歳以上のインターネット利用率は6割を超え、社会サービスの多くがオンラインで完結する時代に突入しています。
しかし「操作が難しそう」「サポートが不安」という理由で、ガラケーや音声通話中心の使い方にとどまるシニアが一定数いるのも事実です。そこで本記事では、初めてスマホを持つ高齢者・ご家族にもわかりやすいよう、シニア向けスマホの定義から選び方、最新おすすめ機種、料金プラン、よくある質問までを総まとめしました。お気軽に気になる見出しから読み進めてください。
シニア向けスマホとは?【まずは定義】
シニア向けスマホとは、「大きな文字・アイコン」「緊急ブザーや迷惑電話対策」「初心者モードへの一発切替」など、高齢者が快適かつ安全に使える機能を標準搭載したAndroid/iOS端末の総称です。メーカー企画モデルのほか、一般モデルにかんたんモードなどを設定することでシニア仕様にできる端末も含まれます。
特徴① 大きな文字とアイコン
らくらくスマホ Lite MR01 は、5.4インチのディスプレイと「らくらくタッチパネル」で文字サイズやアイコンをワンタッチ拡大でき、視力が落ちがちな高齢者でも操作ミスを減らせます。
特徴② 緊急通報・迷惑電話ブロック
最近のモデルには、本体側面を長押しするだけで鳴動する緊急ブザーがあり、危険を周囲に知らせられます。また、迷惑電話を自動遮断するフィルターを備える機種も増えています。
特徴③ ワンタップで「かんたんホーム」
AQUOS sense8 などのAQUOSシリーズは「かんたんモード」をボタン一つで切り替えられ、スマホデビュー直後でも迷わず操作できます。
シニア向けスマホとは?【深掘り】
3G停波の流れを受けて2012年に初代らくらくスマートフォン(F‑12D)が登場して以降、シニア専用スマホ市場は拡大。2024年の国内出荷は年45万台規模と推定されています。背景には行政手続きのオンライン化や災害情報取得手段の多様化があり、総務省はマイナンバーカードのオンライン活用を2025年度末にほぼ100%普及させる方針を掲げています。
失敗しないシニアスマホの選び方 5ステップ【How‑To】
ここでは、家電量販店やオンラインショップで迷わないためのチェックポイントを5つに凝縮しました。メモしながら比較すれば「買ってから後悔」を防げます。
- 画面サイズ・視認性を確認:5.5〜6.6インチが主流で、らくらくスマホ F‑53E でも5.4インチと大型化が進みました。
- かんたん/シンプルUIの有無:AQUOS sense8 の「かんたんモード」や arrows We2 Plus の「シンプルモード」をチェック。
- 防水・耐衝撃性能:IPX5/8・MIL規格準拠の BASIO active3 は屋外利用でも安心です。
- サポート体制:ドコモ・au・ソフトバンクのショップ教室やイオンモバイルの店頭サポートなど、対面相談の窓口を確認。
- 料金プランと通話定額:シニア向けには月額1,100円(税込)で加入できるトーンモバイルがおすすめです。
【最新比較表】おすすめシニア向けスマホ 7選
スペック・価格帯・シニア向け機能を一目で把握できる比較表です。
端末名 | 画面 | 電池 | 主な機能 | 価格目安 |
---|---|---|---|---|
AQUOS sense8 | 6.1″ | 5,000 mAh | かんたんモード・安心のセキュリティ機能 | 45,000円 |
arrows We2 Plus | 6.5″ | 5,000 mAh | 律神経測定・指紋認証 | 59,900円 |
iPhone SE (第3世代) | 4.7″ | 2,018 mAh | Touch ID・長期OS更新 | 31,200円 |
らくらくスマホ Lite MR01 | 5.5″ | 4,500 mAh | シンプルモード・自店頭サポート | 39,800円 |
AQUOS sense8(SIMフリー)

IGZO OLEDと「かんたんモード」により電池持ちと視認性を両立。
指紋認証&顔認証(マスクを着けたままOK)対応で万全のセキュリティ。
arrows We2 Plus

シンプルモード・QRコードWi‑Fi設定・文字拡大鏡で初心者に優しい。

自律神経が計測できる機能つきで、体調を崩しやすいシニアの方にも最適です。
iPhone SE(第3世代)

家族で同じiPhoneだと操作説明が簡単なのでおすすめです。
iPhoneは円安の影響で新品で購入すると10万以上しますが、整備済み品ならばリーズナブルに手に入ります。
らくらくスマホ Lite MR01

らくらくスマートフォン史上最大の6.1インチ大画面×迷わず戻れるホームボタンを搭載。
使いたい機能が一目でわかる。シンプルに迷わず操作できる、らくらくスマートフォン専用UI。 見づらいシーンをいつでも拡大できる「おまかせズーム」を搭載。

詐欺/迷惑電話対策機能搭載で高齢者をしっかり保護します。
60歳以上向けお得な料金プラン & サポート情報
ドコモ「60歳からのスマホプログラム」
60歳以上限定で通話無料+長期割引+dポイント還元。
楽天シニアアプリの健康ポイント
歩くほどに楽天ポイントが貯まる「歩こうミッション」が人気。
シニアにやさしいおすすめ回線「トーンモバイル」
スマートフォンの使い始めに不安がある方や、月々の料金を抑えたいシニア世代におすすめなのが【トーンモバイル】です。特に60歳以上の方は、「シニア割」により最大1年間、月額基本料金が0円で利用可能(※月間通信量300MB未満の場合)。LINEやメールなど日常的な使い方であれば、十分に対応できる通信量です。
また、見守り機能「TONEファミリー」や、スマホの使い方に不安がある方への初期設定サポート・電話サポートも充実しており、ご家族による遠隔操作支援も可能。さらに、詐欺対策機能も標準搭載されているため、安心してご利用いただけます。
ドコモ回線を使った安定した通信環境に加え、月額1,100円(税込)でインターネットが使い放題(動画は1GB/月まで)とコストパフォーマンスも抜群です。
よくある質問(FAQ)
Q1:スマホ初心者でもLINEはすぐ使えますか?
A:多くのシニア向けスマホは初期セットアップでLINEインストールをガイドし、ショップ教室を併用すれば30分で使いこなせます。
Q2:家族へ簡単に連絡する方法は?
A:緊急ブザー搭載のスマホを選べば、位置情報を自動送信できます。
Q3:ガラケーから乗り換えると料金は高くなりますか?
A:「トーンモバイル」であれば、月額1,100円(税込)でインターネットが使い放題(動画は1GB/月まで)とコストパフォーマンスも抜群です。
Q4:操作がわからない場合のサポートは?
A:キャリアショップのスマホ教室やイオンモバイルの無料カウンターを活用できます。
Q5:シニアでもiPhoneを選ぶメリットは?
A:家族と同じOSでFaceTimeやAirDropが使え、アクセシビリティ機能も豊富です。
Q6:スマホ決済は安全ですか?
A:指紋・顔認証と利用上限設定、遠隔ロックで安全に利用できます。
シニアにおすすめの周辺サービス
見守りグッズとの連携
iPhoneであれば「AirTag」がおすすめです。万が一、ご家族に何かがあってもGPSで居場所を把握することができます。
それ以外のAndroid端末では「Anker Eufy」がおすすめです。
スマホケース・ストラップ
衝撃吸収ケース+首掛けストラップで落下事故を防止できます。
コラム:シニアとスマホで拡がる“デジタル終活”
GoogleフォトやiCloudで写真を自動バックアップし、生前に「アカウント継承」を設定すれば家族へ円滑にデジタル資産を引き継げます。
まとめ|シニアがスマホを選ぶときの“3つの結論”
- 結論1:文字が大きく操作が簡単な端末を選べば1週間で慣れる。
- 結論2:料金は「通話定額+3GB」が黄金比。シニアにやさしいおすすめ回線「トーンモバイル」がおすすめ。
- 結論3:実店舗サポートの有無が満足度を左右。購入時は端末価格だけでなくサポート範囲を比較。
ここまで読み進めてくださったあなたは、もう“スマホ選び迷子”ではありません。ぜひ本記事のポイントをメモしながら、実際に店頭で端末を触ってみてください。それこそが失敗しない最短ルートです。
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